事務局便り



平和といのちと人権を! 5・3憲法集会に3万人 

村山富市元首相 植民地支配・侵略戦争への謝罪の言葉こそ、戦争に対する後始末だ
                    
  5月18日、東京・水道橋の全水道会館で、村山富市元総理の特別講演会が開かれ、超満席の聴講者で埋まった。
  村山さんは今年91歳、一時間超を立ちっぱなしで話し通した。
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  主催者代表の総評OB会長・富塚三夫さん(86)の挨拶に続き、社民党・吉田忠智党首が挨拶。
  韓国国会では日本の右傾化を心配しており、「日本国憲法9条にノーベル賞を与えよう」「9条は、アジアへの不戦の誓いだ」との評価があることを披露した。
 
 村山談話に至る背景

  村山政権で連立を組んだ自民、社会、新党さきがけ3党は、1994年6月の政権発足時、「戦後50年を契機に、過去の戦争を反省し、未来の平和への決意を表明する国会決議の採択などに積極的に取り組む」との合意を交わした。
 決議の文案づくりは翌95年に始まったが、協議は難航。「不戦」や「謝罪」の表現を求めた社会党に対し、自民党慎重派「終戦50周年国会議員連盟」を中心に「後世に歴史的禍根を残す」と反発が広がった、と朝日新聞は報じた。

  村山さんは「いろんな意見があって・・・・」と講演で語る。

  1995年(平成7年)6月9日に、衆議院本会議で、終戦五十年決議が共同提出されたが、日本社会党と土井たか子衆議院議長の主導で採択が行われた。衆議院議員502人のうち251人が出席し、230人の賛成(起立採決)により可決された。安倍現総理の姿はなし。全会一致が原則の国会決議が不調に終わる。
 こうした背景が、村山富市首相の、首相談話の作成に繋がる。

  この日の講演で村山さんは、安倍さんは賢いので、「これまでの談話を全て踏襲する」と言いながら、言葉に出しての「植民地支配」「侵略戦争」との表現を使いたくないのではないか――と心配する。
  そのうえで、「できる改憲から先にやり、9条は、その後に提起するかも知れない」との搦(から)め手も想定する。

 「植民地支配・侵略戦争への謝罪は、戦争に対する後始末です」との強調は、きわめて重い指摘だった。

  
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