事務局便り




 
安倍政権による国会運営は、「資料隠し」と「虚偽答弁」、「強行採決」のオンパレードだった。加えて閣僚や官僚の安倍内閣への「悪しき付度」が横行し、民主主義・立憲主義・平和主義が大きく揺らいでいる。

 退職者連合の2019年度の課題は、目前に迫った参議院選挙を何としても勝ち抜き、主体的力量を強化して、だれもが心豊かに安心して暮らせる社会の実現に向けて運動を前進させることだ――。

7月12日開催の退職者連合23回大会は、目前に迫った参院選の勝利に向けての決起集会ともなった。
 
   
 東京・御茶ノ水連合会館で開いた退職者連合総会は、全国の地方代表と産別構成組織代表が勢揃い。私鉄高退協も、渡邉会長ほか3名が参加した。

 人見一夫退職者連合会長の開会あいさつ、神津里季生連合会長の来賓あいさつ共、安倍政治への批判と参院選勝利への励まし・決意が基調。渡邉幸一私鉄高退協会長は、組織内候補・もりやたかし必勝を訴えた。
 
 
事務局長に野田那智子さん就任

 これまで4年間、事務局長を務めたた菅井義夫さん(UAゼンセン)が引退、副事務局長であった野田那智子さん(自治退)が新たに就任した。女性事務局長は発足以来、初めて。

 顧問には、前会長の阿部保吉さんと前事務局長の菅井さんが委嘱された。

 採択された総会宣言は次の通り。



総会宣言


 「当面するすべての国政選挙を勝抜き、経済最優先の政治から生活最優先の政治に変え、生き生きと安心して暮らせる社会にしよう!」――。私たちは本日、第23回定期総会を開催し、年金・医療・介護を柱とする社会保障制度の安定、主体的力量の強化・拡大、社会的共感の得られる運動への取り組みなど、向こう1年間の運動方針を決定しました。

 いま、公的年金がジリジリと目減りし続ける中で、税や社会保険料などの負担増が追い打ちをかけ、高齢者の暮らしを圧迫し、若者たちの将来生活への不安を増大させています。

 そのため私たちは、こうした現状を改善するため、目前に迫った参議院議員選挙を当面する最大課題と位置づけ、連合と力を合わせ、全力で闘い抜くことを誓い合いました。

 第198回通常国会が先月末で閉幕しました。安倍政権による国会運営は、この通常国会でも相変わらず「資料隠しと虚偽答弁、強行採決」のオンパレードでした。さらに安倍政権は、幾度となく繰り返し表明された沖縄県民の意思を無視し、米軍普天間基地の辺野古移設工事を強行しています。
 また、国連本部で圧倒的多数で採択された核兵器全面禁止条約についても、唯一の被爆国である日本政府が、アメリカなど核兵器保有国とともに署名に反対するなど、多くの国民の願いをよそに、ひたすら「わが道」を突き進んでいます。

 そんな中で、森友学園や加計学園、毎月勤労統計の不正調査問題などにみられるように、閣僚や省庁幹部による安倍内閣への悪しき付度が常態化しています。
 また、セクシャルハラスメントや贈収賄事件も頻発するなど、与党議員や官僚の資質の低下や緩(ゆる)み、弛(たる)みは目を覆うばかりです。まさに、自民党一強・安倍一強で政治が歪められ、民主主義、立憲主義、平和主義が揺らいでいます。

 参議院議員選挙の投票日は目前です。日本の政治をまともにするために、社会保障制度を立て直し、将来に向けて確かな道筋をつけるために、何としても勝抜かなければならない闘いです。

 そのために、安倍政権の暴政に立ち向かう健全野党には、互いに小さな違いを強調するあまり、国民の大きな期待を裏切ることのないよう、最後までしっかりとした力合わせを望みます。

 退職者連合は、当面する100万組織の早期実現を目指し、主体的力量を強めるとともに、連合をはじめ目的を共有する幅広い市民勢力と力を合わせ、「誰もが生き生きと安心して暮らせる社会」に向けて力強く前進してまいります。

2019年7月12日
日本退職者連合第23回定期総会
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