●東西南北

杉村ファミリーで新聞寄稿を出版

『日々をみつめて』 10年、175稿を一纏めに


 
表紙カバー/ハマヒルガオ咲く内灘砂丘/杉村雄二郎

  
  北陸鉄道OB(G)の杉村雄二郎夫人・竹子(写真堰jさんが、これまで10年間、地元紙「北國新聞」の投稿欄『地鳴り』に寄稿・掲載された175稿を一冊にまとめ、『日々みつめて』と題して9月1日に出版した。

 新聞寄稿欄のため、字数が一稿250〜400字未満に限られているようだが、12ポイント写植字A5版240ページに迫る力作だ。出版元が、ご子息が営むワークショップで、表紙画と編扉イラストを、夫の雄二郎さんの絵筆で飾る。巻末には、娘と孫の投稿14稿も載る。家族一体での作業というのも和やかだ。

 冊子は、ボランティア、暮らし、地域、子ども、健康・人生、自然・災害、旅行・スポーツ、社会・世相、政治・平和の9編に、投稿分野をまとめてある。

 竹子さんは、昭和7年、石川県内灘村大根布の生まれ。昭和24年、北陸鉄道に入社し、バス車掌、バスガイド、事務職などに従事。昭和27、28年、米軍試射場問題で全国の関心を集めた内灘闘争に参加。北鉄労組婦人部長を勤め、昭和33年、杉村雄二郎さんと結婚した。

 育児、家事とともに、平成元年の退職までの40年余り北陸鉄道で勤務した。結婚後は主に旅行業務を担当し、国内旅行業務取扱主任者の資格を持つ。日本赤十字社特別社員で、献血111回とは驚き。いけばな草月流3級師範(雅号青楓)とのこと。

 政治・平和の編には、本年3月、石川県勤労者文化協会会報大35号に投稿した『平和の危機』と題する4500字を
越える論陣も収録されている。(私鉄シニアネットで紹介済み)
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 以下の稿は、平成26年8月17日、北國新聞に載った竹子さんの『平和の鐘の音、日本から世界へ』と題した一文。

 八月九日、テレビの前で長崎の平和の鐘が奏でる響きを聞きました。原爆犠牲者慰霊平和祈念式典の映像です。式典の始めは被爆高齢者も加わり、ひまわり合唱団の「もう二度と繰り返さないで」のハーモニーが静かに流れました。
 
 献花には、被爆者、被爆者家族、高校生に小中学生の五人の代表が毅然と役割を果たし、平和の幅広い絆が感じられました。長崎市長の「戦争をしないという誓いを被爆地長崎から起こそう。そして、原発事故で苦しむ福島の復興支援に全力をあげよう」と力説されました。
 

 高校生の「微力だけど無力じゃない」と核兵器廃絶を求める百万人署名を国連に届けるなど、長崎の鐘の音が日本から海を渡って全世界へ広がっていくことを願ってやみません。
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